嚥下障害とは、食べ物や唾液等をうまく飲み込めない状態の事です。
とくに高齢者及び子ども、病気等の方に多くみられ、その原因は大きく「器質的原因」、「機能的原因」、「心理的原因」の3つに分類されます。
器質的原因とは、食べ物等を胃へ送るまでの過程で口内炎等の炎症が見られる、または、食道や咽(のど)等に腫瘍が見られる等があります。その代表的な障害としては、食べ物等をうまく飲み込めない「嚥下困難(えんげこんなん)」があります。
機能的原因とは、主に加齢や病気等が原因で咀嚼力(そしゃくりょく)や飲み込む力、反射神経の低下等をいい、代表的な症状に、食べ物等を気管に飲み込んでしまう「誤嚥(ごえん)」や、食べ物等が食道に詰まる「食道通過不良」があります。
心理的原因とは、特に病院等の検査で異常が認められない場合をいい、代表的な病気に「ストレス性胃潰瘍(いかいよう)」や「神経性胃炎」があります。
嚥下障害の特徴には、「食事中にむせる事が多くなった」、「食後に咳や痰(たん)が増えた」、「食欲が低下した」、「声質が変わった」等の症状がみられ、場合によっては発熱や呼吸困難、肺炎等を引き起こします。
嚥下障害の診断には、医師の問診、内視鏡検査、スクリーニング検査によって行います。
スクリーニング検査とは、嚥下障害の原因を切り分ける検査の一つで、その種類に、唾液の飲み込み回数を調べる「反復唾液嚥下(はんぷくだえきえんげ)テスト」や、飲み込みの反射神経を調べる「嚥下負荷テスト」等があります。
この他、バリウム等を飲んで胃や食道等の働きを調べる「嚥下造影検査」や、咽頭(いんとう)や咽の状態を調べる「X線撮影」等があり、本人の状態等によって必要になる検査は様々です。
現在、嚥下障害の治療法は特になく、食べ物等の飲み込みをスムーズにする「摂食訓練」や「機能訓練」等の訓練によって機能回復を目指します。また、訓練が行えない程、症状が進行している場合は、家族等のサポートによって脱水症状や栄養不足等を防ぎます。
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