介護保険制度導入により、民間企業が参入したことのメリットとして、営利法人が介護事業にたくさん参入しました。
これにより、今までは「施設に入らざるを得ない」入居が圧倒的だったのに対し、最近は「老後のことを考えて、安心して暮らせるホームを」とご自分でホームめぐりをしている方もおられます。
住まいを決めるときに、まず考えるのが、設備面や広さでしょう。
どんな生活をしたいので、このくらいの広さが必要で、設備はこんなものが必要で・・・と、私たちが家を探すときも、同じように考えます。設備や広さは毎日の生活に直結してきますので、最初は我慢して使っていても、のちのち不便に思い、結果として違うところを探す、というケースもあります。
中には仮住まいのような感覚で、とりあえず自宅を残した状態で、入居一時金の安いホームに入居して、ゆっくりと自分に合うホームを探すという方もおられるようです。
家を建てるときにも、1回では気に入る家を建てることができず、3回目くらいでようやく自分の満足する家を建てることができる、という話もあります。見学したときには気にならなかったところが、実際に使ってみると使い勝手が悪かったり、不便だったりすることも多いようです。
また、入居したのちに身体状況が変わり、必要なものが変化していくこともあります。
最初は、歩けていたので、家具をたくさん置いても邪魔になりませんが、車椅子生活になったら車椅子の取り回しにかなりのスペースを使います。家具を伝って歩く方にとっては、狭いくらいのほうがつかまるところがたくさんあって、自分で動きやすいのですが、歩行器やシルバーカーなどの歩行補助具を使うようになれば狭いとひっかかって動けなくなります。歩けるときには「このくらいあれば十分」だったものが、状況が変わることにより不十分に変化するのです。
逆もあります。
部屋の中の設備で、洗濯機を置くスペースや、キッチン、浴室など、日常生活を有る程度自分でしたい方にとっては欠くことのできない設備です。それが、身体状況が悪くなり、自分では使えない状態になることがあります。
個別の浴槽も、麻痺や意識障害が重くなると、特浴という機械浴槽を使って入浴することになります。そうなると「こんな設備は使わないので、もっと狭くて安いところがいい」という理由で退去されるケースも出てきます。
「必要な設備が足りない」
「必要ないからいらない」
正反対の理由での退去があるのが、有料老人ホームの特徴でしょうか。
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