有料老人ホームにもピンからキリまであります。
温泉設備がついていたり、カラオケルームがある、宅急便の預かりサービスや、ゲストルームなど、ほんとに驚くほどの設備を兼ね備えているホームもあります。私も一度、入居金5000万ほどするホームを見学に行きました。ホテルのフロントのようなエントランスに制服姿のスタッフが笑顔で出迎えてくれます。趣味のサークルもたくさんあり、スタッフの人がこまごまと声をかけてくれます。
スタッフ側としてみると、サービスを提供すればするほど、入居されるお年よりは喜んでくれると思っている場合も多いです。実際、私が採用面接などで、なぜ介護の仕事を選んだのか尋ねると、「ありがとうと感謝される仕事だから」という回答が多いのです。生活面、趣味活動でのサービスなどはそうかもしれません。
ただ、老人ホームでの仕事の大部分は介護に携わることです。今まで自分でやってきたことを、「できないでしょ?やってあげますよ。」と、他人から介入されるのです。
一人暮らしだったら、トイレの失敗をして、パンツをこっそり自分で洗っても、誰にも何も言われません。老人ホームだと、それをスタッフに見つかってしまったらどうなるでしょう?
失敗して、恥ずかしくて隠したいようなパンツを「いいですよ。洗いますから」と持っていかれてしまうかもしれません。スタッフ同士で、「あの方は失禁するみたいだから、紙パンツを履いてもらったら」などという話し合いが行われ、ケアマネージャーさんから説明を受けた家族が「おばあちゃん、これ履いて!」と紙パンツをどっさり持ってくるかもしれません。
介護というのは、その方の触れて欲しくない部分に踏み込んでいくものなのです。
お年寄り同士の関係にも同じようなことがいえます。
「あの人なんでここに入ってるんやろか?」「家族はあんまり来ないけど、何してるんやろか?」「足が悪いみたいやけど、どんな病気?」など、他人に触れて欲しくないことに限って、みんな知りたがります。スタッフも含めて、他人から干渉されることに慣れていない人にとっては、気が休まらないかもしれません。
ただ、この辺の人間関係などは、正直入居してみないとわかりません。体験入居などを利用し、入居前に雰囲気を味わうことも重要です。
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